時間軸にのると、本当に「今」というのはこの一瞬でしかないことがわかる。
つい0.000001秒前ですらそれは過去の記憶であって、
「今」生きている時ではない。
そんな身体感覚を得ると、「いまを大切に」とか「過去には二度と戻れない」
みたいな言葉が身に迫ってくる。
「今」はいまでしかなく、未来や過去ではない。
本当に切り取られた一瞬でしかない。
天から与えられたギフトだ。
一瞬の体験がわたしの過去に延々と作り出されていく。
それはわたしの体験してきた過去。
開始点は不明。
わたしはタグボートのように、船の舳先のようにこの一瞬を体験し、新しい過去を作っていく。
過去は、振り帰れば力を得られる。
それはノスタルジアではなく、ある種の方法で、誰もが身体で実感として感覚できる。
未来への不安のエネルギーだ。
私たちは、切り取られた一瞬を生きているのだろうけれども、「invisible」で「individual」に背負っているものもある。
PS.ちなみに、わたしの苗字は(愛知県に多いらしい)「今枝」と言いますが、先人がどのような身体感覚で「今」という文字を扱ったのかとても興味があります。近代科学に触れる以前の時間感覚は、私たちの推測の延長線上とは次元が違ったものだったような気がします。
2023/10/31 Sosuke.Imaeda
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